天神様とは、平安時代随一の学者・文人、政治家であり、「学問の神様」として知られる菅原道真公のことです。幼いころより卓越した才能を発揮し、異例の早さで朝廷の要職に就いて活躍したほか、学問はもとより書や和歌・連歌などにも秀でており、多くの人から尊敬された人物でした。道真公が亡くなると、その才能や真面目でひたむきな人柄から、天神様として崇められるようになりました。
一方、一般農民にとっては天神様とは、水田耕作に必要な雨と水をもたらす雷神(天神)であり、雪深い北陸地方ではその信仰が厚く、五穀豊穣と子どもの成長を祈願していました。
江戸時代に入ると、子どもたちが学ぶ寺子屋の普及とともに、天神様は学問の神、書道の神として、また子どもの守り神として慕われるようになりました。
子どもが学問に親しみますように、字の上手な子になりますように…
天神様をまつる風習は全国各地で見られますが、祀り方や時期なども各地で異なっているようです。