起源は室町時代に宮中で行われていた遊び「羽根付き」です。江戸時代になると大名の間で年の暮れに女児の生まれた家に贈ることが慣例となりました。女の子の厄除けとしてお正月、ひなまつりに飾ります。
破魔弓(男の子のお守り)弓矢は古くから魔よけに用いられ、「魔を破る弓=破魔弓」と言われるようになったといいます。鎌倉時代以降は男の子が立派な武士として名をあげるようにと願い、初正月の祝いとして破魔弓が贈られるようになりました。お正月、端午の節句に飾ります。
お正月最後となるこの日には、七草がゆ(せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ)を食べ、一年の豊作と無病息災を願います。
今でも一部の地域に残る「流しびな」と、平安時代の貴族のお人形遊び「ひいな遊び」が結びついて生まれた「ひな人形」。現代では女の子の健康と幸せを願い、3月3日のひなまつり(桃の節句)に飾ります。
もともと菖蒲の季節に、宮廷で武芸を競い、病気や災いを祓う式日でした。そして武家の時代には尚武とかけて甲冑や刀などの武具を飾り、武運長久・立身出世を願う儀式となりました。それが江戸時代に庶民に広がり、現代に受け継がれています。鯉のぼりは、鯉が急流の龍門を超え龍となる「登龍門伝説」にちなみ、強く逞しく育ってほしいという立身出世の願いを込められて揚げるようになりました。それらが江戸時代に庶民に広がり、現代に受け継がれています。
7月7日に行われる七夕は、中国に伝わる「牽牛星」と「織女星」の伝説と、日本に古くから伝わる「棚織津女」の物語が合わさってできたといわれています。 七夕が近づくと願い事を短冊に書き、笹竹に結んで飾ります。
元々は中国の考え方で、九という陽数(奇数)が重なるため「重陽」と呼び、めでたい日とされてきました。また菊の花は不老長寿に結びつくとされ、9月9日は菊の花を浮かべた菊酒などを楽しむのが習わしです。